就労継続支援B型事業|障害福祉サービス

就労継続支援B型事業は、通常の会社などで雇用されることが困難な就労経験のある障害者に対し、生産活動などの機会の提供や就労に必要な知識や能力の向上のために必要な訓練などを行う障害福祉サービスとなっています。

サービスの内容

就労継続支援B型事業は、就労継続支援A型事業と異なり、雇用契約は結ばないのが特徴で、利用者は比較的自由に働ける形をとっています。

利用者自身のペースに合わせた就労機会と生産活動を通じて、知識や能力が向上させ、就労継続支援A型や通常の就労への移行を目指すことをサポートすることになります。

就労継続支援A型(雇用型) 就労継続支援B型(非雇用型)

利用対象者

サービスの利用対象者は次のとおりとなっています。

利用対象者
  • (1)就労経験がある方であって、年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難となった方
  • (2)就労移行支援事業を利用(暫定支給決定での利用を含む)した結果、就労継続支援B型の利用が適当と判断された方
  • (3)(1)(2)に該当しない方であって、50歳に達している方または障害基礎年金1級受給者
  • (4)障害者支援施設に入所する方については、指定特定相談支援事業者によるサービス等利用計画の作成の手続きを経た上で、市区町村が利用の組み合わせの必要性を認めた方

利用対象者の利用料は、18歳以上の場合は利用者とその配偶者の所得、18歳未満の場合は児童を監護する保護者の世帯の所得に応じた自己負担の上限月額があります。

ただし、上限月額よりもサービスに係る費用の1割の金額の方が低い場合にはその金額を支払います。

その他に食費などについての実費負担があります。

では、次からは就労継続支援B型事業を行うために必要な指定の基準について見ていきましょう。

指定基準

就労継続支援B型事業を行うためには、管轄の自治体から障害福祉事業者としての指定許可を受ける必要があります。

指定許可を受けるための指定基準として、法人格、人員基準、設備基準の三つの要件を満たす必要があります。

では、それぞれの要件についてくわしく解説していきますね。

法人格

法人格があれば要件を満たすことになりますので、株式会社や合同会社、NPO法人、一般社団法人などからもっとも自分の事業形態にある法人格を選択することになります。

また、法人の事業目的にも、「就労継続支援B型事業」を行う旨の内容を記載しておく必要がありますが、限定して記載した場合は、その他の障害福祉サービス事業を行う際に、事業目的の追加が必要となってしまいます。

もっとも事業を広く取り扱える表現としては、

  • 障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業
  • 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援する法律に基づく障害福祉サービス事業

などが一般的です。

障害福祉サービス事業という文言には、就労継続支援A型、B型、共同生活援助、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護などの主な障害福祉サービスを含む表現となっています。

また、障害者総合支援法とうのは、正式名である「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援する法律」の略号なので、正式名でしっかりと記載するように指示する自治体もあります。

事業目的は決定する前に必ず管轄の自治体に確認しておいたほうがよいでしょう。

人員基準

管理者

管理者は事業所の施設庁にあたる方を配置します。

常勤で1名以上の配置が必要となります。

原則として、サービス管理責任者、職業指導員、生活指導員との兼務も可能ですが、自治体によっては管理者と職業指導員、生活支援員との兼務は認めていない場合もあります。

申請を予定する自治体へかならず事前に確認しましょう。

管理者になるために必要な資格や責務は次のとおりとなります。

責務
  1. 事業所の職員及び業務の管理その他の管理一元的に行うこと。
  2. 事業所の職員に基準等を遵守させるために必要な指揮命令を行うこと。
必要な資格
  1. 社会福祉主事資格要件に該当する者(社会福祉士、精神保健福祉士等)
  2. 社会福祉事業に2年以上従事した経験のある者
  3. 企業を経営した経験を有する者
  4. 社会福祉施設長認定講習会を修了した者

サービス管理責任者

就労継続支援B型事業の場合、利用者が60人以下の場合は、常勤1人以上の配置が必要となります。

サービス管理責任者になるために必要な資格や責務は次の通りとなります。

資格要件
  1. 障がい者の保健・医療・福祉・就労・教育の分野における直接支援・相談支援等
    の業務における実務経験が3~10年
  2. 相談支援従事者初任者研修(講義部分)受講及びサービス管理責任者研修修了
責務
  1. 個別支援計画の作成に関すること。
  2. 利用者の心身の状況、当該事業所以外の指定障害福祉サービスの利用状況等を把握すること。
  3. 利用者が自立した日常生活を営むことができると認められる利用者に対し、必要な支援を実施すること。
  4. 他の従事者に対する技術指導及び助言を行うこと。

サービス提供職員

常勤換算で、利用者の数を 10で除した数以上(10:1)の配置が必要となります。

また、職業指導員、生活指導員それぞれ 1 人以上を配置し、そのうち 1 人以上は常勤でなければなりません。

資格要件
  1. 職業指導員、生活支援員ともに必要な資格等はありません。
従事内容
  1. 生活支援員は利用者の生活上のサポートを行い、職業指導員は就業に際して必要な技術を指導します。

設備基準

建物の要件

建物の要件としては、自治体ごとに取り扱いが違っているので注意が必要です。

事業所となる物件を確定する前にいろいろと調査する必要がありますが、「建築確認概要書」が発行されるか?耐震性の確保はされているか?については真っ先に調査しておいたほうがよいでしょう。

京都市の場合、昭和56年6月1日以降に着工されている物件であれば、耐震性は確保されているとみなされます。

それ以前の着工の建物となると、耐震改修工事などが必要となり、現実的ではありません。

耐震性の基準
  • 平成27年7月1日以降、事業所及び施設を新しく開所又は移転する場合は、耐震性を有する建築物での事業実施を必須とされています。
  • 平成27年7月1日以前に既に事業を開始している事業所及び施設においては,耐震性の確保に努めなければならないこととされています。
  •  「耐震性を有する」とは,次の1.2.のいずれかをいいますが、2.については耐震工事が必要となるなど、多額の費用が発生するなど現実的ではありません。
    1. 昭和56年6月1日以降に新築の工事に着手していること。(工事着工日は建築確認概要書で確認できます。)
    2. 昭和56年5月31日以前に新築の工事に着手したものにあっては,耐震診断報告書において耐震性を有することを確認していること又は耐震改修工事等により耐震性を有していることを確認していること。

主な要件としては、

  • 少なくとも「建築確認概要書」が発行される物件であること・・・・・建築基準法上の確認、耐震性がクリアされているかどうかの確認
  • 都市計画法上の用途地域に制限がないこと・・・・・・事業を行ってよい地域であるかどうかの確認
  • 自治体が定めるバリアフリー条例などに違反していないこと・・・・・・自治体と協議をおこない、バリアフリー協議書を発行してもらう。
  • 防火設備等の消防署の確認が取れていること・・・・・・消防署と協議をおこない、防火対象物開始届、社会福祉施設相談票などをはっこうしてもらう。

などの要件を満たす必要があります。

自治体の建築課などで発行される「建築確認概要書」、自治体と協議の上発行される「バリアフリー協議書」、消防署の指導・実地調査のもと発行される「社会福施設相談票」「防火対象物開始届」などは、ほぼ必須で必要となる書類です。

事務室

事務机、事務機器、パソコンなどの他、重要な書類を保管するための鍵付きの書庫などが必要となります。

相談室

室内における談話の漏えいを防ぐための措置を講じることが必要となっています。

個室として相談室を設ける場合は、特に問題はないと思いますが、事務室と同室とするような場合は、事務室と相談室を区分するためのパーテーションの設置などが必要となってきます。

また、パーテションの高さは、180cm程度の高さが必要とされています。

訓練作業室

訓練作業などに必要となる器具や備品を備え、利用者へのサービス提供に支障がない広さの確保が必要となっており、利用者一名あたり最低3.3㎡が必要とされています。

利用者20名の場合、作業訓練室だけで66㎡の広さの確保が必要となります。

自治体によっては、移動不可能な備品、例えば書棚などを差し引いての66㎡の確保が必要とされるところもあるので注意が必要です。

訓練・生産活動等に必要となる器具備品を備えること。

その他

トイレ、洗面所のほか、多目的室や静養室など、利用者の特性に応じて設置します。

トイレ、洗面所には、ペーパータオルと消毒などの配置も必要となってきます。

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