このページでは、訪問介護事業所の開業を考えている方に向けて、サービスの内容から、指定基準、指定申請の流れや注意点まで、順番に解説しています。
訪問介護事業とは?
訪問介護事業とは、訪問介護員(ホームヘルパー)などが利用者の自宅を訪問して、入浴・排せつ・食事などの介助といった「身体介護」や、調理・洗濯・掃除などの家事を行う「生活援助」を提供するサービスです。
要介護の高齢者が、自立した在宅生活を送れるように、日常生活を支えます。
利用者の自宅を訪問してサービスを行う事業のため、初期投資が少なく、人員と設備の要件を満たせば、比較的参入しやすい介護保険サービスです。
訪問介護の指定基準
訪問介護事業を行うには、管轄の自治体から、介護事業者としての指定を受ける必要があります。指定を受けずに事業を行うことはできません。
また、指定の有効期間は6年間で、期間が満了する前に、更新の申請が必要です。指定を受けるための基準は、次の4つです。
| 法人格 | 人員基準 | 設備基準 | 運営基準 |
|---|
それぞれの要件を、詳しく見ていきましょう。
法人格
訪問介護事業を行うには、法人格が必要です。個人では指定を受けられないため、会社などの法人を設立することになります。
法人格は、指定要件のひとつですので、株式会社、合同会社、NPO法人、一般社団法人などの中から、ご自身の事業の形態に最も合うものを選んでください。
また、法人の事業目的にも、訪問介護を行う旨を記載しておく必要があります。例としては、次のような表現があります。
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事業目的の書き方は、自治体によって取り扱いが異なることがあります。決定する前に、必ず管轄の自治体に確認しておきましょう。
人員基準
訪問介護事業を行うには、次の3種類の人員を配置する必要があります。
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人員基準を確認する前に、資格・研修ごとに行える業務を整理しておきましょう。
| 資格 | サービス提供責任者 | 訪問介護員(身体介護・生活援助) | 訪問介護員(生活援助のみ) |
|---|---|---|---|
|
介護福祉士 |
〇 | 〇 | 〇 |
|
介護福祉士実務者研修 |
〇 | 〇 | 〇 |
|
介護職員初任者研修 |
× | 〇 | 〇 |
|
生活援助従事者研修 |
× | × | 〇 |
管理者
訪問介護事業所の責任者です。常勤で、原則として専ら管理の職務に従事する方を、1名以上配置します。
ただし、職務上の支障がない場合は、同じ事業所内の他の職務や、同じ敷地内の他の事業所の職務との兼務が認められています。
たとえば、管理者とサービス提供責任者の兼務や、同じ敷地内にある訪問介護事業所と居宅介護事業所の管理者の兼務も可能です。
サービス提供責任者
ケアマネジャー(介護支援専門員)が作成した居宅サービス計画(ケアプラン)に沿って、訪問介護計画の作成や、訪問介護員への指示・指導を行います。
あわせて、利用者やご家族と連絡を取り、サービスの説明や同意の確認も行います。
サービス提供責任者は、常勤で1名以上の配置が必要で、利用者の人数が40人を超えるごとに、1人以上を追加で配置しなければなりません。
2人目以降は、要件を満たせば非常勤も可能です。その場合は、常勤の勤務時間の2分の1以上の勤務が必要になります。
資格要件は、次のいずれかを満たすこととなります。
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なお、制度の改正により、「実務経験3年以上の初任者研修修了者」は、サービス提供責任者になれなくなっています。
訪問介護員
常勤換算で2.5人以上(サービス提供責任者を含む)の配置が必要です。訪問介護員になるには、次のいずれかの資格要件を満たす必要があります。
|
常勤換算とは、「従業者の勤務延べ時間数」÷「常勤の従業者が勤務すべき時間数」で求める数です。この数が2.5以上になるように配置する必要があります。
各職種の配置基準と資格要件について、次の表にまとめておきます。
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常勤換算で2.5以上とは「従業者の勤務延べ時間数」÷「常勤従事者の勤務時間数」=常勤換算数となっており、この常勤換算数が2.5以上でないといけません。
次に各職位の配置要件・資格要件などを表にまとめておきます。
| 職種 | 配置基準 | 資格要件 |
|---|---|---|
| 管理者 |
|
|
| サービス提供責任者 |
|
|
| 訪問介護員 |
|
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設備基準
プライバシーの保護や、衛生面に配慮した専用のスペースが必要です。
事務室
机や書庫などの備品を収容できる広さが必要です。
他の部屋の一角ではなく、パーテーションなどで区切られた「専用の区画」とします。自宅兼事務所にする場合は、生活の空間と明確に区分してください。
相談室
利用者のプライバシーに配慮して、個室、またはパーテーションで仕切られた空間を確保します。
衛生設備
感染症の予防のために、洗面所、石けん、消毒液などを設置します。
運営基準
法令や条例で定められた運営基準に従って、適正に事業を運営する必要があります。
そのため、規程やマニュアルを整えておきます。主なものは、次のとおりです。
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指定申請の流れ
ここからは、指定申請をするときの手順を、ご紹介します。
| ① 事前確認 |
|---|
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人員基準や設備基準など、指定基準を満たしているかを確認しながら、準備を進めます。本申請の時点では、従業者の雇用開始は必須ではありませんが、面談までには雇用契約を結んでおく必要があります。 人員配置の見通しは、早めに立てておきましょう。設備基準については、事前相談のときに、事業所の情報を示す必要があります。事前に慎重に確認しておきましょう。 京都市の場合、申請を受理してから指定まで、約2〜3か月の審査期間があります。指定日は毎月1日で、申請した月の3か月後の1日が最短です。そのため、指定予定日の3か月以上前に、事前相談を始めることをおすすめします。 |
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| ② 申請書類の作成・添付書類の収集 |
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申請書類の様式は、自治体ごとに異なります。申請する自治体の様式を確認して、書類を作成しましょう。 あわせて、実務経験証明など、勤務先(前の勤務先)への依頼が必要な書類や、登記事項証明書など、行政機関から取得する添付書類を集めます。 申請書類に不備があると、申請が受理されないことがあります。 |
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| ③ 本申請 |
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事前相談や本申請の取り扱いは、自治体ごとに異なりますが、多くの自治体では、事前相談をしたうえで本申請を行う、二段階の申請です。 本申請のあと、補正を指示されることがあります。補正への対応が遅れると、指定の日が遅れてしまうため、速やかに対応しましょう。 |
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| ④ 面談・実地調査 |
|---|
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面談や実地調査の有無は、自治体や指定の種別によって異なります。提示が必要な書類の例は、次のとおりです。
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| ⑤ 指定通知 |
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| 指定の通知を受け取り、指定番号が決まれば、指定日から事業を開始できます。 |
指定申請の注意点
指定申請は、書類をそろえて出せば終わりではなく、法人、人員、物件、資金、スケジュールのすべてを、指定日に間に合うように整える必要があります。特につまずきやすい点を、順にご紹介します。
| スケジュール |
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|---|---|
| 書類 |
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| 法人 |
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| 人員 |
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| 物件 |
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| 書類の整合性 |
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| 資金 |
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| 指定前の注意 |
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| 指定後の手続き |
指定を受けたあとにも次のような手続きがあります。
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| ご相談 |
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